Web業界とは|勤務先の種類・仕事の流れ・4つの職種
この記事で学べること
- Web業界の全体像をつかめる
- Webサイトが、誰の手でどんな順番で作られるかを説明できる
「Web業界って、どんな職種があるの?」「それぞれ、どんな仕事をするの?」と気になっても、全体が見えにくく、何から調べればいいか迷いますよね。
この記事では、Web業界の働く場所・仕事の流れ・職種を、つながりがわかる形で紹介します。どの会社で、誰が、どんな順番でWebサイトを作るのかがつかめます。
最初から全部を理解しなくて大丈夫だよ!「こんな仕事があるんだ」とわかれば十分だね
Web業界の全体像
「Web業界」は、Webサイトやインターネット上のサービスに関わる仕事をまとめた呼び方です。全体をつかむには、次の3つの視点で見ていくとわかりやすくなります。
どんな会社や立場で働くのか
Webサイトが、どんな順番で作られるのか
それぞれの工程を、誰が担当するのか
この後は、図の上から順に並んでいます。前の章が次の章の前提になるので、初めての人は上から読み進めてください。知りたいことが決まっている場合は、サイドバー(スマホは右下のボタン)の「目的から探す」から移動できます。
働く場所を知る
同じ職種でも、勤務先によって担当する仕事の範囲が変わります。
勤務先の種類を知る
Web業界の主な勤務先は、次の5種類です。
| 勤務先 | やっていること |
|---|---|
| Web制作会社 | 依頼主のWebサイトを受注して作る |
| 一般企業のWebサイト関連部門 | 自社のWebサイトを担当する |
| 広告代理店・Webマーケティング会社 | Web広告や集客を担当する |
| Webサービス会社 | Webサービスを開発して提供する。受託で開発する会社もある |
| フリーランス | 会社に属さず、個人で仕事を受ける。Webデザイナーに多い |
いろいろなサイトを作る会社もあれば、1つのサイトを育てる会社もあるんだね
働き方の特徴を知る
厚生労働省の職業情報提供サイト「job tag」によると、Webデザイナー・Webディレクターの働き方には、次のような傾向があります。
Web業界の働き方の特徴
- 20〜30歳代の人が多い
- 週休二日制の会社が多く、テレワークができる会社も多い
- 締め切り前やトラブルのときは、夜間や休日に作業することがある
- インターネットの技術の進歩が速く、表現の幅が広がっている
ここで紹介したのは全体の傾向だよ!実際の働き方は会社ごとに違うんだね
出典:job tagの各職種のページ「労働条件の特徴」(ページ一覧)
仕事の流れをつかむ
Webサイトの制作は、依頼主との打ち合わせから始まり、公開後の運用まで続きます。
依頼主と、目的・内容・予算・納期を確認する
スタッフと話し合い、サイトのコンセプトを決める
デザインやレイアウト、機能の仮案を作り、依頼主の了承を得る
写真やイラストなどの素材を用意し、HTML・CSSなどでサイトを作る
品質のチェックと動作確認を行い、必要な修正をする
サイトをオープンする
更新、アクセス解析、集客のための改善を続ける
全体を通して指揮するのがディレクターです。なお、この順番はjob tagの仕事内容から整理したものです。実際の案件では、順番が前後したり、同時に進んだりする場合があります。
サイトは公開して終わりじゃないよ!公開したあとの運用も大事な仕事なんだね
出典:job tagの各職種のページ「どんな仕事?」(ページ一覧)
代表的な職種を知る
ここからは、4つの職種と、年収・求人倍率の統計を紹介します。
Webディレクター
Webディレクターは、受注から運用までの各段階で仕事を指揮する、Webサイト作りの「現場監督」です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 役割 | 企画・設計、制作の進行、運用までを指揮する |
| 主な仕事 | 依頼主との打ち合わせ、コンセプト決め、スタッフへの指示、成果物のチェック、進捗と予算の管理 |
| 未経験からの入り方 | 学歴や資格は不要。ただし、デザイナーやプログラマーとして実務を積んでからなるのが一般的 |
似た職種に、売上と利益の責任者である「Webプロデューサー」があります。小規模な案件では、ディレクターが兼務することも多い職種です。
手を動かして作るより、人と話して進めるのが中心の仕事だね
出典:job tag「Webディレクター(Web制作会社)」
Webデザイナー
Webデザイナーは、Webサイトの企画やデザインを行う職種で、仕事の中心はデザインです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 役割 | Webサイトの企画・デザインを行う |
| 主な仕事 | 画面のデザインやレイアウトの作成、画像などの素材作り、HTML・CSSでの制作、動作確認、公開後の修正 |
| 未経験からの入り方 | 学歴や資格は不要。ただし、デザインの基礎知識と技術は必要。素材作りから始め、徐々にページ全体を担当する |
関連する資格に、国の技能検定である「ウェブデザイン技能士」があります。
デザインだけでなく、HTMLやCSSを書く場面も多いよ!
Webエンジニア
Webエンジニアは、Webサービスをチームで設計して開発する職種です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 役割 | Webサービスをチームで設計し、開発する |
| 主な仕事 | 要件定義※1、設計、プログラミング、テスト、公開後の運用・保守 |
| 未経験からの入り方 | 学歴や資格は不要。職業訓練などを経て転職してくる若い社会人もいる |
開発は、デザイナーなどを含む4〜6人ほどのチームで行うことが多いです。PHPやJavaScriptなどのプログラミング言語や、データベースの知識を使います。
作ったサービスをたくさんの人に使ってもらえるのが、この仕事のやりがいだよ!
※1:要件定義…どのようなWebサービスにするかを決める作業。
出典:job tag「システムエンジニア(Webサービス開発)」
Webマーケター
Webマーケターは、WebサイトやWebの技術を使って、集客や販売促進を行う職種です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 役割 | Webを使って集客や販売促進を行う |
| 主な仕事 | SNS広告などの出稿、SEO※2、アクセス解析、解析結果をもとにした改善、レポートの作成 |
| 未経験からの入り方 | 学歴や資格は不要。中途採用が多く、Webデザイナーから転職する人もいる |
結果が数字ですぐに見えるから、数字を見ながら工夫していく仕事だよ!
※2:SEO…検索エンジン最適化。検索結果で自分のサイトを見つけてもらいやすくする取り組み。
出典:job tag「Webマーケティング(ネット広告・販売促進)」
年収と求人倍率を比べる
job tagでは、職種ごとの年収と有効求人倍率※3が公表されています。
| 職種 | 年収 | 有効求人倍率 |
|---|---|---|
| Webデザイナー | 539.6万円 | 0.11 |
| Webディレクター | 583.3万円 | 0.39 |
| Webエンジニア | 578.5万円 | 2.54 |
| Webマーケター | 736.8万円 | 0.47 |
この数値は、その職種だけのものではなく、職種が属する大きな分類全体の統計です。例えばWebマーケターの数値は、「企画・調査事務員」という分類全体のものです。
年収は令和7年の賃金構造基本統計調査、有効求人倍率は令和7年度のハローワークの求人統計がもとになっています。民間の求人サイトの求人は、倍率に含まれていません。
数字はあくまで目安だよ!職種の特徴をつかむ参考くらいに見ておこうね
※3:有効求人倍率…仕事を探している人1人に対して、何件の求人があるかを示す数値。
出典:job tagの各職種のページ「統計データ」(ページ一覧)
さいごに
まとめ
Web業界は1つの産業ではなく、Webサイトやインターネット上のサービスに関わる仕事をまとめた呼び方です。まずは次の3つを押さえておきましょう。
Web業界のまとめ
- 勤務先は、制作会社・一般企業のWeb部門・広告代理店・Webサービス会社・フリーランスに分かれる
- 制作は、打ち合わせから公開後の運用まで続く
- 代表的な職種は、ディレクター・デザイナー・エンジニア・マーケターの4つ
業界の話で知らない職種名が出てきたら、この記事に戻って確認してみてください。
よくある質問
Web業界で働くのに、資格や学歴は必要ですか?
この記事で紹介した4つの職種は、どれも特別な学歴や資格を必要としません。ただし、Webデザイナーはデザインの基礎知識と技術が必要です。
職種ごとの入り方は「代表的な職種を知る」で解説しています。
未経験から、いきなりWebディレクターになれますか?
最初からWebディレクターになる人は少数です。Webデザイナーやプログラマーとして実務経験を積んでから、チームを指揮する立場になるのが一般的です。
仕事内容は「Webディレクター」で解説しています。
年収の数値は、そのまま参考にしてよいですか?
目安として見るのがおすすめです。公表されている数値は、その職種だけのものではなく、職種が属する大きな分類全体の統計だからです。
数値の見方は「年収と求人倍率を比べる」で解説しています。
参考にした公式情報
厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)
各職種の仕事内容や入り方、働き方の傾向、年収と有効求人倍率を確認できます。