テレワークと出社どっちがいい?|メリット・デメリットを比較
「テレワークができる会社がいいのかな」「でも、出社のほうが仕事を覚えやすそう」。転職や働き方を考えるとき、こんなふうに迷うことはありませんか?
私自身はテレワーク派です。ただ、実際に働いてみると、テレワークにも困ったことはあるし、出社にも出社のよさがあると感じています。
そこでこの記事では、自分の体験と調査データをもとに、テレワークと出社のメリット・デメリットを整理してみました。迷っている人が、自分に合う働き方を考えるきっかけになればうれしいです。
どっちが正解かより、自分に合うかどうかが大事だよ!
テレワークと出社をめぐる今の状況
まず気になったのが、実際にどれくらいの人がテレワークをしているのかです。国土交通省の令和7年度テレワーク人口実態調査(2025年10〜11月実施)では、直近1年間のテレワーク実施率は16.8%でした。
コロナ禍のあとは減り続けていましたが、この年は前年度から1.2ポイント増えて、安定してきているそうです。地域の差は大きく、首都圏では28.1%。業種別では情報通信業が74.1%といちばん高く、Web業界に近い仕事ほどテレワークをしやすいことがわかります。
一方で、会社が出社を求める動きも強まっています。パーソル総合研究所の2026年7月の調査では、正社員のテレワーク実施率は21.4%で、前年より1.1ポイント下がりました。「原則出社」の指示は24.6%で、2年続けて増えています。
テレワークをしている人でも、週1日以下の人が約半数でした。毎日家で働くより、出社と組み合わせて働く人が多いんですよね。それでも、テレワークをしている人の81.6%が「今後も続けたい」と答えていて、会社の方針と働く人の気持ちにはズレがあるようです。
ちなみに、2つの調査で実施率の数字が違うのは、調べた対象と数え方が違うためです。国土交通省は会社などに雇われて働く15歳以上の人の「直近1年間」、パーソル総合研究所は正社員の「7月時点」で数えています。
テレワークのメリット・デメリット
メリット
通勤がない
感じたこと:テレワークでいちばん大きいと感じるのは、通勤のストレスがないことです。満員電車に乗らなくていいだけで、朝の気持ちがぜんぜん違います。
調べてわかったこと:総務省の令和3年社会生活基本調査では、平日に通勤・通学した人の時間は、全国平均で往復1時間19分でした。神奈川県は1時間40分、東京都と千葉県は1時間35分と、首都圏ほど長くなっています。
同じ調査では、在宅勤務をした人はしなかった人に比べて、通勤・通学の時間が1時間3分短く、睡眠が18分、趣味・娯楽が16分長かったそうです。浮いた時間が、そのまま休む時間や自分の時間になっているんだなと感じました。
休み方と体の動かし方を選べる
感じたこと:家だと、昼ごはんを自炊したり、昼休みに仮眠をとったりできます。座っているのが辛いときは立って作業したり、オフィスではやりにくい軽いストレッチをしたりできるのも助かっています。
調べてわかったこと:厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」をもとにした資料では、座りすぎは肥満や糖尿病などのリスクを高めるとされていました。対策として、30分に1回は立ち上がることがすすめられています。
人目を気にせず立ったり体を伸ばしたりできるのは、家で働くからこその強みだと思います。
作業環境を自分で整えられる
感じたこと:デスクや椅子を自分好みにそろえたり、暑い・寒いと感じたらすぐ室温を変えたりできるのも、テレワークのいいところです。
調べてわかったこと:厚生労働省は、テレワークの作業環境について目安を示しています。私はこの目安を、家の環境を見直すときのチェックに使っています。
自宅の作業環境の目安
- 室温:18〜28℃
- 湿度:40〜70%
- 机の上の明るさ:300ルクス以上
裏を返すと、家の環境は会社が整えてくれるわけではありません。自分で整えられる分、整えるのも自分次第なんですよね。
デメリット
人と話す機会が減る
感じたこと:テレワークで困ったのは、場合によってはコミュニケーションがとりづらいことです。一人で作業する時間が長いので、孤独を感じやすいとも思います。
調べてわかったこと:パーソル総合研究所が2020年3月に行った調査では、テレワークをしている人の不安の1位が「相手の気持ちが察しにくい」で39.5%でした。2位は「仕事をサボっていると思われないか」で38.4%と、どちらも4割近くにのぼります。
ドキッとしたのが、職場でテレワークをしている人が2〜3割のとき、テレワークをしている人の不安感がいちばん高かったという結果です。周りが出社しているなかで自分だけ家にいると、孤立しやすいのかもしれません。
顔を合わせないと、報告・連絡・相談だけでなく、雑談も減る傾向があったそうです。2026年の調査でも、テレワークの不安感にはっきりした改善は見られなかったとされていて、この悩みは今も続いていると感じています。
集中が切れやすい
感じたこと:家だと、つい集中力が切れやすくなります。仕事の場所と休む場所が同じなので、気持ちの切り替えが難しいんですよね。
調べてわかったこと:しゅふJOB総研が2023年に主婦・主夫層558人に行った調査では、在宅勤務のデメリットの1位が「家にいると仕事との切り替えがしづらい」で65.1%でした。3位には「家族がいると落ち着いて仕事できない」が入っています。
家族と過ごす時間が長い人を対象にした調査なので、会社員全体にそのまま当てはまるわけではありません。それでも、切り替えに悩むのは私だけじゃないんだなと、少しほっとしました。
運動不足になりやすい
調べてわかったこと:パーソル総合研究所の調査では、2025年・2026年とも、テレワークの困りごとの1位は「運動不足を感じる」でした。通勤がない分、歩く機会そのものが減ってしまうんですよね。
工夫していること:私は、立って作業したり、合間に軽いストレッチをしたりして、座りっぱなしにならないようにしています。
出社のメリット・デメリット
メリット
相談・連携がしやすい
調べてわかったこと:厚生労働省の令和3年版労働経済の分析では、テレワークをやめた人の理由として「報告・相談や社内調整・連携は出社した方がスムーズ」が多く挙がっていました(2020年の調査をもとにした分析)。
パーソル総合研究所も、会社が「原則出社」を増やす背景には、管理職のマネジメントの負担や、コミュニケーションの課題があると分析しています。
テレワークでコミュニケーションのとりづらさを感じていた私としては、うなずける内容でした。すぐ近くに聞ける人がいるのは、やっぱり出社の大きなよさだと思います。
通勤が運動になる
調べてわかったこと:テレワークのデメリットで挙げた運動不足は、出社だと通勤で自然に補えます。厚生労働省の身体活動・運動ガイドをもとにした資料では、通勤のときの体の動きが多いほど、健康寿命が長くなるとされていました。
毎日の通勤が、意識しなくても体を動かす時間になっているわけですね。
通勤時間を自分の時間にできる
感じたこと:出社の日は、通勤時間をどう使うかで気持ちがかなり変わると感じています。ただ電車に乗っているだけだと、移動はただの負担になってしまいます。
往復1時間19分の通勤を、平日を年250日として計算すると、1年で約330時間になります。約14日分と考えると、使い方次第で大きな差が出そうです。
工夫していること:私は、スマホでできることをあらかじめリストにしておき、通勤中にやるようにしています。
通勤中にやっていること
- 動画を見て勉強する
- ブログの案を考える
- 今の自分の状態を整理する
通勤の時間こそ、自分の状態を整理したり勉強したりする時間に充てるようにしています。
デメリット
通勤に時間と体力をとられる
テレワークのメリットの裏返しですが、出社の日は通勤に時間も体力も使います。通勤がないで紹介したとおり、首都圏では往復1時間半を超えることも珍しくありません。
休み方や作業環境を自分で選びにくい
オフィスでは、人目があって立って作業したり、ストレッチしたりしにくいと感じます。室温や椅子も自分で決められないので、合わないと感じてもがまんするしかないんですよね。
自分に合う働き方を選ぶ
ここまでの内容から、どんな人にどちらが合いそうかを私なりに整理してみました。
テレワークが向いている人
- 通勤時間が長い
- 自宅に作業スペースを用意できる
- 一人でも集中を保つのが得意
出社が向いている人
- 周りに相談しながら仕事を覚えたい
- 人と話すことが気分転換になる
- 体を動かす習慣があまりない
どちらにも当てはまって迷う人は、出社とテレワークを組み合わせてみるのがいいと思います。実際、テレワークをしている人の約半数は週1日以下なので、併用はめずらしい働き方ではありません。
私はテレワーク派ですが、相談しやすさや通勤の運動など、出社のよさも感じています。どちらか一方に決めるより、自分の仕事や生活に合わせて選べるのがいちばんなんじゃないかと感じています。
さいごに
まとめ
テレワークは、通勤がなく、休み方や作業環境を自分で選べるのが大きなメリットです。その一方で、人と話す機会が減る、集中が切れやすい、運動不足になりやすいといったデメリットもあります。
出社は、相談・連携がしやすく、通勤が運動にもなります。通勤時間も、使い方次第で自分の時間にできます。
私はテレワーク派ですが、どちらにもよさがあると感じています。働き方で迷ったら、自分の通勤時間や仕事の進め方を思い浮かべながら、合う方を選んでみてください。
参考にした公式情報
厚生労働省 ガイドライン・白書
テレワークの作業環境の目安、座りすぎを防ぐ体の動かし方、テレワークをやめた理由を確認できます。
